9月はスパイクナード（Spikenard）
謙遜
Modest
月初めに書いているカレンダーのことですが、遅れに遅れ、十五夜の夜にこの記事を
書いております。
今夜の月は曇り空にうっすらと美しく出ていました。
さて、９月はスパイクナードです。
スパイクナードというより、ナルドの香油というと
「知ってる！」と思われる方が多いのではないかと思います。
それは、聖書に有名な出来事の記述としてこの香油が使われているからです。
イエスが十字架につけられる前に、イエスがよみがえらせたラザロの兄弟である
マリアが高価で純粋なナルドの香油一斤を持ってきて、イエスの足にぬり、
自分の髪の毛でそれをふいたという出来事です。
この出来事は新約聖書のヨハネによる福音書１２章1節から８節の下りになります。
ナルドの香油は12章３節に登場します。
スパイクナードは旧約聖書にも記載がありますし、古い歴史を持つ芳香植物の
一種だそうです。
そのため、古代文明においては、宗教儀式、医療に使われ、聖油として価値のある
オイルとして用いられてきたそうです。
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子供のころから、聖書に出てくるこのナルドの香油はどんな香りがするのだろうかと
勝手なイメージを持っていました。
とっても高価な香油なので、私のイメージでは「金色に輝いて、甘い香りのする油」
だと思っていました。
今月初め、念願かなって、スパイクナードを手に入れることができました。
スパイクナードは草丈１メートルに達し、小さな緑色の花をつける植物で、根茎と根
から抽出されたオイルです。
実物のオイルは金色に輝いているわけでもなく、香りも甘いという感じではなく、
土の香りがします。
私の鼻の感覚だとダークチョコレートのような香りも混ざっています。
少し癖のある香りなんですが、香りを嗅いでいると心が落ち着き、平安な気持ちに
なってきて、ああ、いい香りだと感じます。
実際、スパイクナード油は神経の緊張、イライラ、不眠などによいとされるオイル
なので、そう感じるのは自然のことなんだと思いました。
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さて、イエスの話に戻ります。
イエス自身は自分が十字架にかけられることをわかっていました。
どんなに神の子と言われても、やはり十字架にかかるということが未来に待っていたら、
イエス自身想像を超える緊張があったに違いありません。
マリアはそういうイエスを見て、イエスに何が起きるかわからないけれど、
非常に神経が緊張しているイエスを感じ取っていたのではないか？と思うのです。
ただ、そこにそのオイルがあったから使ったわけではなく、ちゃんと理由があり
選んだのだろうと思うのです。
高価なオイルはフランキンセンスやミルラもあるからです。
（これは、イエスが生まれたとき東方の３博士からの贈り物として贈られた香油です）
マリアはスパイクナードを選択しました。
イエスの緊張を感じ取れる繊細な感覚を持ち合わせた女性だったのだろうな〜と、
私自身の勝手な推測をしております。
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この絵を描いたとき、スパイクナードの香りは記憶をたどって描いていました。
当時、まだスパイクナード油が自分の手元になく、知り合いの持っているオイルを
嗅がせてもらった記憶で描きました。
記憶に残った香りは聖書の記述通り、よい香りで、且つ思慮深い感じだなという印象
がありました。
そのためか、出来上がった絵をみていると、ヒーラーとか、高僧という感じの絵になり、
１２か月の絵のうち、この１枚だけが男性の妖精に仕上がりました。
何事もあわてず、ほんとうのことを見抜く力があって、そして、いつも穏やかで悟りを持っている。
広がりのある独特な香り、また古くから用いられてきた香り。
そのような香りなんだと、描かいた彼の姿を見ていたら、一言「謙遜」という言葉が出てきました。
夏の疲れを感じる季節の変わり目の時期、体にも心にも自分が自分自身に謙遜であってくださいと
メッセージを発信してくれているのかも、、、と改めて絵をみてそんなことも感じています。
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今月の絵、月初めに記事を書けませんでしたが、カレンダーをお使いいただいている
皆様はどのような感じで絵をみていただけたのかな〜と思ったりもしています。
もし、まったく違う印象を感じられたら、コメント、よろしくお願いします。
（また、私と直接あったときに感想を教えてもらえるとうれしいです）
とても暑い夏も終わり、やっと季節は秋へ向かおうとしているようです。
季節の変わり目、皆様、お体ご自愛ください。
（文章や画像、作品の無断使用を禁止します。）
