ヒソップ(Hyssop)



聖域



Sanctuary



一昨年、昨年と個人的な事情で、アトリエソフィアのカレンダー「エッセンシャルオイルの妖精たち」に関するブログ記事を書かずに時が過ぎ去り、2013年の1月も終わろうとしています。

既に過ぎ去ってしまったカレンダーの絵になりますが、2年間分、約20枚近くの絵をこれから徐々にブログでアップしていきます。



さて、今回は「ヒソップ」です。

ヒソップという植物の名を初めて聞いたのは、教会と聖書だったと記憶しています。

私にとってヒソップは遠い国の植物で、日本でヒソップの香りを嗅ぐことなどできないと思っていたら、ヒソップエッセンシャルオイルを手に入れることができました。


私の記憶が正しければ、ある礼拝に出席した折、牧師先生の説教で『ソロモンの神殿のことを想像できるか?』と話されたことがありました。

多くの人達がいけにえの供え物を持ってきて、それを神に捧げるささげるため殺しているわけで、それは凄い光景だったと。

そのため、神殿にはヒソップの葉が敷き詰められて、その上を人間が歩いていたという話を聞きました。

それ以来、私の中でヒソップというと、殺菌、消毒、浄化というイメージとともに、神殿と結びついているので、神聖な植物というイメージがとても強くありました。

実際、古代から儀式や薬用として使われてきた植物で、ヒソップという名は、古代ヘブライ語で「聖なる植物」を意味するezobに由来するそうです。


私が持っていたイメージと、ヒソップの名はあっていると思いましたし、香りを嗅ぐと、いつも強力な力の香りを感じます。

強力な力の香りというのは、どういう香りなのか説明になりませんが、私にはそう香るのです。

そして、ヒソップのはじまり、聖なる植物となぜ人が呼ぶようになったのか、その由来をもっと知ることができたらいいのになぁ〜と思います。



ある日、とても恐い夢を2日続けてみたことがありました。

これはなんだか続きそうで嫌だなと思った時、「恐い夢を浄化すればいいのか」と気づき、ヒソップエッセンシャルオイルをベットボードの上に置いて寝ることにしました。

不思議ですが、ただ、瓶を置いただけで、心が安心して、恐い夢はみませんでした。

またそれ以降、とても恐い夢は少なくなったと思います。
(あくまでも私の個人的な体験です)

ですから、ヒソップには守ってくれるイメージも強く持つようになりました。



そういうイメージを持ちつつ、ヒソップを描きました。

見えた!と思いどんどん描き、出来上りは、清楚なイメージで、かわいらしい顔をした女性の絵になりました。

出来上がった絵を見て、自分が思っていたイメージとは違う絵になったので、どうしたものかと思ったのですが、なぜかマザーテレサを思い出しました。

頭にかぶっている布にブルーの2本線を入れたからだと思うのですが、理由無くマザーテレサを思い出したのです。


その後、マザーテレサのドキュメント映画を数本観て、マザーテレサの仕事と世界中の人達の心に与えた影響力を知ることになりました。

今、思うに、ヒソップの力強さのようなものがマザーテレサにも秘められているように感じます。

また、マザーテレサはとてもチャーミングな笑顔をしていたなぁ〜と思います。

まあ、この出来上がりでよかったのだと思えるようになりました。


現時点で、この絵を見て出てきた言葉は「聖域」です。

ヒソップを使うと、その場が聖域になるということで、言葉が出てきたのですが、場を聖域にしてしまうほどの力強さであるのに、ヒソップを恐いとは感じません。

使用した後の結果が、安心とつながっていることもあるからでしょうか。

そして、あくまでも私のイメージなのですが、ヒソップが作り出す聖域は凛として、清々しく、厳しい緊張感がない神聖さなのです。

「恐くない力強さ」


これが、ヒソップの姿なのかもしれません。


Kaoru Kurosawa
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