夢は叶って終わりじゃない、はじまりだった(さをり織の話 その3)

私にはいくつか夢があります。

その一つに「自分で染めた糸で織る」というものがありました。

これはつい最近の夢ではなく、さをり織に出会った時からふつふつと芽生えた夢でした。

 

塾生になり、縦糸を染める夢が叶う日が来ました。

さをり織のお教室でウールの糸をコールダイホットで染めるワークショップに参加したからです。

その様子は、11月19日のInstagramに掲載しました。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by アトリエソフィア (@a_sophia32_kuma)

www.instagram.com

 

ここまでは夢が半分叶った状態でした。

そして、12月に入り、この糸を使い織り始めました。

f:id:sophia32:20211118030936j:plain

 

 

染めた糸は水に通した糸になるため、染める前の糸と色だけではなく、様子も違い、よじれたり、太くなりました。
糸の扱い戸惑い、筬と綜絖に糸を慎重に通しました。

写真は筬通しの様子です。

f:id:sophia32:20211211221356j:plain

 

無事、糸を筬と綜絖に通し、織り機に縦糸を巻き付け、織り始めました。

途中、1か所、筬に通した糸が交差していることが発覚しました。

織り機に取り付ける際のチェックで交差状態を見つられませんでした。

 

だいぶ織り進めて交差に気づき、そのまま織り進めようとしましたが、裏を見ると織れていない糸が「つーっ」と伸びていました。

思い切って縦糸を切り、交差を直して、その糸をまち針に巻き付けてそのまま織る方法を先生に教えてもらい、問題を解決できました。

 

縦糸は青緑→紫→ローズピンクと変化します。

それぞれの色でどの横糸を使うか戸惑いましたが、結局、使いたい色の横糸で織りました。

 

写真は織り終わり直前、織り機の筬を押さえている上の部分を外したところです。f:id:sophia32:20211211223643j:plain

最後、織り終わりの部分に縦糸の染で模様ができることがわかりました。

「板ひ」(薄い板型のシャトルでぐるぐると糸を巻きつけて使うもの)で織り、少し柄が出せ、これ以上織り進めないと思い、一度終わりにしました。

先生が織り機の筬を押さえている上の部分を外して、筬を自分の手で動かしながら織るようにアドバイスしてくださいました。

 

初めてこの織り方で織り、布の長さを稼ぐことができ、白い細い線のような柄を出すことができました。

f:id:sophia32:20211211224044j:plain

 

 

他の部分にも柄が出ました。

f:id:sophia32:20211211224201j:plain

 

 

色を楽しむ布のため、平織で織り、思いのほか早く進み、「自分で染めた糸で織る」夢はあっけなく終わり、全体は次の布になりました。

f:id:sophia32:20211211223935j:plain

夢見ていただけでは「自分で染めた糸で織る」ことの本当のところを知ることはできませんでした。

やってみて良かったです。

そして、この夢はこれで叶って終わりではなく、はじまりでした。

「自分で染めた糸で織る」をもっと体験していきたいと思います。

 

さて、この布は、これから縮絨します。

その後、何を作るか決めていません。

作品としてカタチになったら、その話を書きたいと思います。

 

#SAORI
#SAORI東京
#さをり織り
#手織適塾SAORI東京
#ウール
#染色
#コールダイホット

 

Kaoru Kurosawa
(文章や画像、作品の無断使用を禁止します。)