少しいつもの雰囲気と違う絵になりました。
あなたへ
今回はこのような絵と言葉になりました。
いつもと雰囲気が違うと感じたのは、大人の女性に見える絵だったことです。
背景の色を最初に描き、それをジーっと見つめ、「見えた!」という感覚をキャッチしたら、この絵になりました。
キャッチしたものは、「何かとても良いものを目の前の誰かにプレゼントしている様子」でした。
両手の中のハートを描いたとき、ハートから「真心の」とか「無条件の」という言葉を感じました。
けれども、出来上がった絵から出てきた言葉は「あなたへ」だけでした。
こんな短いフレーズ?と思いましたが、それしか言葉がでてきません。
ところが、パステルの粉を定着させるため、フィキサチーフを吹きかけ、乾くのを待っていた時です。
この絵が「目の前の誰かから、とてもすてきなプレゼントを受け取っている姿」に見えだしたのです。
もしかしたら、この絵は見る人やその時の気分で見え方が違うのかしらと感じました。
プレゼントを「渡す」のか、それとも「受け取る」のか・・・。
そう感じたとき、出てきた言葉が「あなたへ」でよいのだと気づきました。
「私からあなたへ」
「あなたから私へ」
どちらも一番短い表現は「あなたへ」になるなぁ〜と。
絵から感じ取る言葉は考えたわけではないので、このようなことに気づくと自分でも面白いと感じます。
普段、その日の気分で選んだCDを繰り返し聞きながら絵を描きます。
今回は1曲だけを繰り返し聞きながら描いてみました。
選んだ曲は、ケリー・ヨストのピアノで、”ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲-18から”です。
ラフマニノフの音楽を選んだのは、短い間に何回かこの曲を聞き、気になっていたからです。
絵を描く直前、急にこの曲のことを思い出し、この1曲だけで描いてみようという思いつきでした。
やってみたら、絵の雰囲気が変わっていました。
もしかしたら、この曲を短い間に何回か聞いたのは、
「そろそろ、今までとは違うことにチャレンジする時間だよ」
というサインだったのかもしれません。
絵を描くことは同じなのですが、いつもと違うやり方で、いつもと違う雰囲気の出来栄えになり、面白い体験ができました。
Kaoru Kurosawa
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