ちひろ美術館・東京へ行ってきました。

練馬区にある「ちひろ美術館・東京」へ行ってきました。

安曇野ちひろ美術館へは行ったので、いつか東京のちひろ美術館へ行こうと思いつつ、やっと行くことになりました。

今回、「いわさきちひろ×佐藤 卓=展」が開催されています。

展示だけではなく、関連イベントの「鼎談 佐藤卓×面出薫×松本猛 ”ちひろとデザインを語る”」にも参加しました。

イベントで話を聞く前と後では展示の印象が変わるようなトーク内容で、とても楽しいお話がたくさんありました。


今回の展示は、佐藤さんが選んだいわさきちひろの絵、佐藤さんのグラフィックデザインの製品、そして、選ばれた絵と佐藤さんが選んだ品物のコラボ展示になっていました。

特に選ばれた絵と佐藤さんが選んだ品物のコラボ展示は展示と見る人の化学反応によって、感じ方、気づきがまったく違うものになる展示になっていました。

佐藤さんは「線」を意識し、いわさきちひろの絵を選定されたそうで、普段は展示されないような描きかけのデッサンもありました。

そして、絵の線を素材として、デザインしなおした作品もあったりと、かわいい絵、きれいな色の絵というイメージが強い、いわさきちひろの世界とは違う一面を見ることができました。

今までのいわさきちひろの展示のイメージを変えるような展示でありながら、一緒に飾られているものたちとコラボによって、実は彼女の本質をしっかりと見せているように、私には見えました。

展示は箱に入れられているのですが、箱の中でイメージを壊すということは、箱の中で箱の制限を超えていく、そういう奥深い展示だと感じました。

この展示とトークショウを聞いた後、今回の展示は無理せずにパターンを壊す、イメージを変えるモデルのように思えてきました。

人が集まることによってアイデアが集まり、ユーモアと遊び心が花を咲かせ、一つの作品に多様性が生まれる。

これは作品に限られたものではなく、人生の中でこのような出会いが起これば、人生をエキサイティングにし、彩を与えてくれるものになると思います。

そしてビオダンサでも同定できることが起きるのですが、何事も大切なこと、基本的なことは根底で同じだなと再認識しました。

絵を描くという視点でもいろいろと感じるものがありました。

それが直接的に描く絵に現れるものかどうか、まだわかりませんが、なにかしら影響を受けたと思います。


Kaoru Kurosawa
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