歩いてみたら、こんな風景に出会いました(20140502のその2)

この日、新宿御苑で見ごろを迎えていた木の中にホオノキがありました。

つつじがたくさん咲いているエリアの近くにこの木はあるのですが、ホオノキがある付近だけ、独特の香りがしています。

葉も花も大きく、見応えがあります。

この様に並べてみると、花が咲く様子がみてとれます。
  


ホオノキも珍しいと思いましたが、さらに珍しい花を咲かせる木を見ました。

それはハンカチの木です。


数日前の新宿御苑のHPを見たとき、見どころとして、ハンカチの木が紹介されていましたが、あまり興味がなく、自分から探して見るということをしていませんでした。

木の下に白い布のようなものがたくさん落ちている木があって、人が集まっているので、もしかしたら、ハンカチの木ではないかと近づいてみました。

だいぶ散っていたのですが、ひらひらと揺れる花が咲いています。


近くでみるとこのような花で、ハンカチの木と呼ばれることがすぐにわかります。


散った花びらでまだ人に踏まれていないものがあったので、手にとって見ました。

とても薄くて軽くて、本当にハンカチのようです。


ハンカチの木は属名はダビディアだそうで、最初、聖書のダビデ王に関係しているのかなと思ったのですが、ハンカチの木のことが書かれているサイトを読むと、この木が中国の木で、フランス人神父のアルマン・ダヴィッド (Armand David)が初めて報告したことで、そのように呼ばれていることを知りました。

余談ですが、アルマン神父は欧米人で初めてジャイアントパンダを発見した人だそうです。


いままでこの花が咲く時期に新宿御苑に行ったことがなかったので、人生で初めてハンカチの木の花を見ました。

花が咲く前はこの木の前を通っても、何の木かさえ分からず、ただの木という認識しかありませんでしたが、一度知ると、これからは花が咲いていなくてもハンカチの木だと知った状態で側を通ることになります。

こんな小さなことでも、知る前と知った後では、自分の意識がまるで違うことに改めて気づき、知る大切さを再認識した体験になりました。

2日後(5月4日)にもう一度ホオノキとハンカチの木も見てきましたが、見ごろは既に過ぎていました。

新宿御苑を歩くようになり、自然の変化は人間が思っている以上にスピーディーで、人間も細胞レベルで考えると、スピーディーに変化し続けているのだろうと感じました。


Kaoru Kurosawa
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