緑を描いていたら。
新しい世界へ
とても不思議な絵を描きました。
この絵は2017年5月10日にNHKBSプレミアムで放映された、「失われた色を求めて〜植物染め・伝統100色を今の世に〜」の番組に影響を受けて描きました。
先日、録画した番組を観て、植物染めの緑色は藍色と黄色で緑色を作ることを知りました。
その時、緑色を作るのは、私がパステルで絵を描くときと同じだなと思いました。
番組で観た植物染めの色の美しさにときめき、ワクワクしたのですが、特に緑色の美しさを見たとき「私も緑色だ!」と思ったのです。
後日、「緑が描きたい」一心で紙に黄、レモン、青、シアンの4本のパステルで色を重ねていきました。
ある程度、緑色を描いた後、真ん中の空いた部分がトンネルの出口のように見え始めました。
トンネルの出口に男女と思しき人を描くと、「新しい世界へ」という言葉が出てきたので、そこで手を止めました。
この男女にはモデルがあります。
約10年前に不思議な世界の庭を散歩している二人の絵を描がいた、その二人です。
トンネルに彼らがいると感じ、描いてみるとしっくりきたので、これでいいかなと。
描いた私が言うのもおかしいですが、顔が無いのになんだか嬉しそうに見えるのです。
新しい世界へ入る、いや、片足は既に入っている、そんな彼らが「よかったね!」と笑顔でいるように見えるのです。
ただ、「緑色」と思い、色を重ね、こんな絵になるとは、自分でも不思議です。
いろいろと書きましたが、緑色を味わっていただければ、嬉しく思います。
Kaoru Kurosawa
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